路上の結末 リハビリ日記 SRへの道程

大腿骨骨折からのリハビリ、そしてSRを目指そうという記録

初外来

退院して1ケ月が過ぎました。

だいぶ動けるようになり、痛みも少なくなりましたが、まだまだ杖は手離せません。

家の中をペンギンや蟹のようにヨタヨタ歩くことはできるようになりました。

まだ時間はかかりそうです。

今回は初外来の時の話。


退院して2週間ほどして外来で病院へ。

ついこの前まで入院していた病院。なんかすでに懐かしい感じ。

診察で先生に「まだ全然骨はくっついてないね〜」と、言われました。

レントゲンで見ると骨と骨の間にはまだ隙間がしっかりありました。

こりゃ時間かかるわ、そう思いました。

その後、リハビリへ。

脚の屈伸をされて、順調に回復してるとの事。横向きに寝て脚を上げ下げしたのですが、これがきつい。痛い。

側面の筋肉もしっかり鍛えてくださいねと言われました。

家でもやってみましたが、全然脚があがりませんでした。

しかし、本当に順調なのでしょう。特別する事もなく、おしゃべりして終了。

リハビリは地道に家でやるしかなさそうです。




会社復帰

事故後約3週間が経ち、会社に復帰しました。

流石に朝の満員電車は無理なので、その時間帯を避けて、1時間程度遅く出社する事にしています。

初日は本当にちゃんと辿りつけるのか?と思いましたが、バスに乗り、電車に乗りなんとかかんとか辿り着きました。駅構内の移動は当然エレベーターを使用するのでなかなか面倒くさいですね。

会社に着いて、意を決して「おはようございます〜」と扉を開けて社内へ。

金曜日で、わが社はあまり本部出社してる人が少ない日ではあったのですが、「お〜」「大丈夫か?」という声と失笑?苦笑い?に迎えられました。

1か月は出社は無理だろうと言われてたみたいなので、かなり早めの復帰ではありました。

まぁなんとか復帰の目処がたった感じです。

帰りはほぼ定時で上がっています。

電車は混んでますが、乗れない感じではありません。

それでも、やはり杖を使った通勤は疲れました。リハビリにはなりますけどね。


そして、翌週はあの大雪に見舞われました。

早めに会社を出たのですが、それが仇となり、電車は動かない、超満員で乗るのを諦めました。

タクシーはつかまらないし、バスも来ない。

本当に仕方なく、地下鉄で2駅、あの雪の中、歩きました。

歩道にもかなり雪が積もっておりましたから、すべらないように、ゆっくり、ゆっくり1時間以上かけて。

しんどかった。

そして、退院後、初の外来で病院に行く日がきました。

家でのリハビリ

帰宅してやはり気持ち的にはかなりホッとしました。

ただ、決して動き回れるわけではないので、バリアフリーの病院の快適さがわかります。

最初一番苦痛だったのは寝る時です。

病院のベッドでは寝てれば痛みはなかったのですが、家の布団に寝てみると、脚や腰が痛むのです。マットとかの関係もあるのでしょうか。買いませんでしたけど、本気でテレビショッピングでやっていた低反発マットレスを買おうかと思いました。

数日して痛みはなくなりましたが、最初結構大変でした。

さて、リハビリです。

とりあえず外を歩いてみました。

やはり病院とは勝手が違います。

思った以上に道路は凸凹していますし、滑ったりします。

それでも慣れる為に散歩をしていました。

次にバス乗車。

骨折する前は最寄駅まで自転車で行っておりましたが、バスで行かなくてはならないので

、それも試してみました。

駅までバスで出て、散歩して、またバスで帰ってくる。それだけでかなり疲れるし、痛みも出るので、やはり体力的にはかなり落ちているのでしょう。

家では病院のリハビリで使っていたバランスボールと同じ物を購入し、脚を乗せて屈伸。

仰向けに寝て脚を上下30回など、リハビリでやっていた事を地道にやっておりました。

脚上下は最初は力も入らず、全然上がらなかったのですが、だいぶできるようになりました。脚の可動域も随分広くなった気はしますが、横の動き、ひねる動きは痛くて全然できません。

このままでは骨折は右脚なのでサドルをまたげない。本当に元に戻るのか不安になります。

そうこうしているうちに金曜日を迎え、久々の仕事復帰の日になりました。

術後2週目

歩行器から、ロフスト杖に昇格しました。

片手で使う杖ですね。

まだまだぎこちないですが、だいぶ気軽に動けるようになりました。

日中に下まで降りて(私は7階に居ました)タリーズでコーヒーを買ったり、(この病院にはタリーズとスタバがありました。あと、コンビニとか)屋上に行ってみたり。

屋上にはヘリコプターの発着場があるみたいで、たまに館内放送でヘリコプターが着陸するので、屋上までのエレベーターの使用を中止しますと流れていました。

看護士さんに「これって、所謂ドクターヘリですよね」と言うと「そうですよ」と、

「じゃあ山ピー登場ですね!」

「山下っていうのはいるけど、山ピーには程遠いな」

などと、くだらない話しをしたりしていました。


そして、多少歩けますし、ほかは全然元気なので、そろそろ退院のタイミングをはかる頃になりました。

リハビリで状態をチェックされて、多分OKが出たのでしょう、ちょうど入院から2週目の土曜日に退院が決まりました。

ただ、すぐに出社での通勤はおすすめされませんでした。都内勤務の為、バスに乗り、電車に乗り、乗り換え、電車に乗り、歩いて…と確かに今までは普通の何でもないことが、かなり大変な事のように思えます。

院内で外来のいる1階の人波だけでびびっておりましたので、都内の人混みを歩けるはずがない。

とりあえず、退院しても数日は家で養生しつつ、外歩きや、バス、電車に乗る練習をする事にして、予定通り2週目の土曜日に退院しました。

2週間ぶりのシャバの空気は…寒かったです。

車に乗るのも少々苦労しました。

会社には来週の金曜には出社する予定、と伝えてしまったたてまえ、なんとかしないといけないのですが、少々不安になったのでした。


入院生活

病院の朝は6時に電気がつきます。

ただ、私は寝付けない事もあり、5時には起きてぼんやりテレビを見たりしていました。

そして、7時頃看護士さんがきて色々診てくれ、当日の予定を確認してくれます。

8時に朝食。

12時に昼食。

7時に夕食。

それ以外は基本フリーです。

リハビリがあればします。

入浴は基本シャワー。

私は入院後1週間入っていなかったので、さすがにないな、と思い自己申告して入りました。

少し動けるようになっていたので介助なしで、シャワーを浴びましたが、まぁ気持ち良かったです。


同室の方は、屋根から落ちて腰を粉砕骨折、背骨を圧迫骨折した方とか、単車の事故で両手両足を骨折、顎も骨折して食事は流動食、喋るのもままならないような学生など、私より重症な方たちでした。

心配だったのは夜のイビキ。

私は大イビキをかきますので多分かなり迷惑をかけていたのではないかと思います。


1日ゴロゴロしたり、自主リハビリで院内を歩いたり、少し動けるようになってくるとなかなか退屈な日々を過ごしておりました。

仕事の事も少しは気になります(笑)


こんな状況でも自転車にはまだ乗りたい気持ちがありましたので、どうやって復活しようかを日々考えていました。


そして、入院も2週目に入ったのでした。



術後1週間

ここからは記憶がすでに曖昧なのですが、術後2日目はさすがに寝てただけだと思います。

とにかく夜が長い。寝付けず何度も目が覚めてしまいます。あと、暑い。熱が38度位あり、この後1週間位平熱に戻りませんでした。

テレビは見放題だったのですが、つけてるだけ。大好きな箱根駅伝もぼんやり見ていました。まだ、気分的にも落ち込んでいる感じ。

退院後、妻に「あの時は廃人みたいでどうなるかと思った…」と言われました。

一応公開しておきますが、杭を打ちこんで、ボルトで固定している感じです。

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すでに歩けるくらいの強度はあるみたいです。リハビリも通常は2日目くらいからやるみたいですが、お正月ということもあり、4日までなし。


3日目になって、車椅子に乗る練習を始めました。

そう、その前に尿道カテーテルを取りました。

看護士さんがする〜っと抜いてくれましたが、痛いやら、気持ち悪いやら…。

「皆さん魂を抜かれるみたいだっていいますね(笑)」と、まさにそんな感じです。はぁ〜…。


車椅子は右脚は動かすとまだかなり痛みますが、なんとか乗れるようになり、少し自由を得ました。まだ、乗る時は看護士さんの立会いが必要なんですが、やっとトイレにひとりで行けるようになりました。

不思議なものでそうなると便意がわいてきて、数日ぶりにお通じがありました。粗相しなくて本当に良かった。

ただ小の方は、いちいち車椅子に乗るのが面倒臭いので、まだ尿瓶で済ませていました。

この日は少し元気も出てきて箱根駅伝往路を見ながら母校を応援。


4日目からようやくリハビリ開始。

まずはベッドで脚を動かしたり、といった感じ。

5日目で歩行器で歩く練習。

ほとんど歩行器に頼っての歩行ですが、車椅子とは比べ物にならない自由度。院内をブラブラ歩いて自主リハビリしておりました。

トイレもいちいち看護士さんを呼ぶ事なく、ひとりでいけるようになりました。

とにかく水分をとりまくっていたので、頻尿状態。お通じも毎朝あり。

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外はかなり寒いみたいですが、院内は暖かくて快適。熱があるので暑いくらいですが、

景色を見ながら、退院はいつになることやら、と思っておりました。

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手術

夜は全く寝た気になれませんでした。

痛みというより、全く動けないので腰とかが痛くなります。 

尿は尿瓶で仰向けのまま何回か処理しました。看護師さんにお願いする事もできたのでしょうが、さすがに…。

本当に長い大晦日でした。


朝になり、予定通り手術は9時過ぎに行われることに。

麻酔担当の先生が色々説明してくれます。

手術は全身麻酔ですが、痛みが強いので局部への麻酔も可能。しかし、神経とかを傷つけてしまう場合があり、後遺症が残ることもあるのでどうしますか?と。

麻酔しても殆どそんな事はないのでしょうが、それは拒否しました。

でも、そんなに痛いのか?ちょっとビビります。まあ、筋肉切って、骨に杭を打ち込むわけですから、そりゃ痛いですよね。


いよいよ手術室へ。

仰向けに寝ているので全く廻りは見えず、天井のみ。

催眠誘導剤です、とマスクをあてられ呼吸します。

「眠くならないな…」


ポンポンッ(肩を叩かれる音)

目が覚める。

「〇〇さん、終わりましたよ」


「え〜っ!」

凄いです。

いつ落ちたのかもわからないうちに、気がついたら手術終わってました。

痛みもありません。

多分時間にして2時間くらいは経っていたと思います。

口に入れられていた色んな管を取られ、酸素マスクを当てられます。そのまま病室へ。

病室のベッドに移されても、もう脚は痛くありませんでした。

そのまま4時間安静に、水分もとってはダメ、との事。意識はハッキリしていたと思いますが、少々ボンヤリしてたのかな。

そういえば、いつのまにか尿道にも管、通されてました。

ただもう暑いのと、酸素マスクがうざいのと、喉が渇いて仕方ありませんでしたが、なんとか長い長い4時間をたえて、やっと水分をとることができました。

脚には血栓防止の器具が取り付けられ、ほぼ身動きはとれません。

点滴と一緒に痛み止めも入れているせいか、じっとしていれば、痛みはほとんどありませんでした。

ただ、動けないので腰とか痛くなります。

床擦れ防止ということで、看護師さんが身体を動かしてくれるのですが、これが結構辛かった。どんな体勢でもなんか辛い。


その夜は病院で初めての食事。

食欲はしっかりありました。

あとは熱が出ていて辛いというより、とにかく暑い。

尿の心配はカテーテルが入っているので心配ありません。とりあえず便意もなし。

消灯後も寝付けず、1時間起きに目が覚めて、こんなに夜って長かったのか…と思いました。

そういえば、今日は元旦か〜と思いながら。